伸びない子の共通点と、指導者の責任 |琴似 極真空手
- 今野佑人
- 11月30日
- 読了時間: 3分

空手を指導していると、なかなか伸びない子、強いのにそれ以上伸びない子には共通点があります。
・弱い子には強くいく、強い子には弱くいく。
・組手になると、あちこち痛いアピールをする。
・組手稽古中のトイレが異常に長い。
・怪我を理由に休もうとする(特に組手の日)。
・小さな怪我を大怪我のようにアピールする。
・咳込んで、苦しいアピールをする。
・金的や顔面に触れた程度で大袈裟に反応する。
・組手中、何度もヘッドガードや脛サポを触り続ける。
このような特徴があります。
「自分は本当は出来るのに、理由があって出来ないんです」という行動です。
しかも、こういう行動が習慣になると、周りが 「本気か、嘘かわからない子」 になります。
信頼を失ったら、声をかけてもらえなくなります。
本当に苦しいときに助けてもらえない。
これが一番もったいないです。
◎科学的にも裏付けがあります
スポーツ心理学では、こうした行動をセルフ・ハンディキャッピング(Self-handicapping)と呼びます。「できない理由を先に作り、自分のプライドを守る行動」です。(Berglas & Jones, 1978)
さらに、弱い子には強く、強い子には弱くいく行動 は自己効力感(Self-efficacy) を守るための回避行動(Bandura, 1977)と説明されています。
つまり、伸びない理由は“性格”ではなく“習慣”。
◎ その習慣に対して甘やかしてはいけない理由
ポイントは、「その子自身が悪い」のではなく、“その習慣” を甘やかしてはいけない。
「褒めて伸ばす」が誤解され、
褒める=叱らない
叱らない=甘やかした指導
と勘違いされるケースがあります。
発達心理学では、子どもは「良い・悪い」を自分で判断できない。
だから大人が境界線を示す必要がある。(Piaget, 1932)
小児科学(American Academy of Pediatrics)では、困難を経験させることでレジリエンス(折れない心)が育つ。(Ginsburg, 2007)
つまり、甘やかすことは優しさではなく、進歩の機会を奪う行為。
子どもは 苦難や苦痛を乗り越える過程で“本当に強くなる”。
◎指摘することは「否定」ではない
伸びない習慣を見つけたら、はっきり伝えます。
「その行動を続ける限り、今のまま変わらない。行動を変えた瞬間から、君は変われる。」
「カッコ悪い自分よりも、カッコいい自分になろう。」
指摘する目的は、否定することではなく “導くこと”。
指導者で未来が変わる伸びない子を変えるのは、身近な親では近すぎるがゆえに、厳しさを伝えきれないことがあります。だからこそ、どんな指導者に出会うかで、その子の未来は変わります。
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■ 参考文献 / 引用(科学的根拠)
・Berglas, S., & Jones, E. E. (1978).
Self-handicapping: The paradox that isn’t.
・Bandura, A. (1977).
Self-efficacy: Toward a unifying theory of behavioral change.
・Ginsburg, K.R. (2007).
The Importance of Play in Promoting Healthy Child Development and Maintaining Strong Parent-Child Bonds.
・Piaget, J. (1932).
The Moral Judgment of the Child.





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