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伸びない子の共通点と、指導者の責任 |琴似 極真空手



琴似の極真空手道場の稽古風景



空手を指導していると、なかなか伸びない子、強いのにそれ以上伸びない子には共通点があります。


・弱い子には強くいく、強い子には弱くいく。

・組手になると、あちこち痛いアピールをする。

・組手稽古中のトイレが異常に長い。

・怪我を理由に休もうとする(特に組手の日)。

・小さな怪我を大怪我のようにアピールする。

・咳込んで、苦しいアピールをする。

・金的や顔面に触れた程度で大袈裟に反応する。

・組手中、何度もヘッドガードや脛サポを触り続ける。


このような特徴があります。

「自分は本当は出来るのに、理由があって出来ないんです」という行動です。


しかも、こういう行動が習慣になると、周りが 「本気か、嘘かわからない子」 になります。

信頼を失ったら、声をかけてもらえなくなります。

本当に苦しいときに助けてもらえない。


これが一番もったいないです。



◎科学的にも裏付けがあります


スポーツ心理学では、こうした行動をセルフ・ハンディキャッピング(Self-handicapping)と呼びます。「できない理由を先に作り、自分のプライドを守る行動」です。(Berglas & Jones, 1978)


さらに、弱い子には強く、強い子には弱くいく行動 は自己効力感(Self-efficacy) を守るための回避行動(Bandura, 1977)と説明されています。


つまり、伸びない理由は“性格”ではなく“習慣”。




◎ その習慣に対して甘やかしてはいけない理由


ポイントは、「その子自身が悪い」のではなく、“その習慣” を甘やかしてはいけない。


「褒めて伸ばす」が誤解され、

褒める=叱らない

叱らない=甘やかした指導

と勘違いされるケースがあります。


発達心理学では、子どもは「良い・悪い」を自分で判断できない。

だから大人が境界線を示す必要がある。(Piaget, 1932)


小児科学(American Academy of Pediatrics)では、困難を経験させることでレジリエンス(折れない心)が育つ。(Ginsburg, 2007)

つまり、甘やかすことは優しさではなく、進歩の機会を奪う行為。


子どもは 苦難や苦痛を乗り越える過程で“本当に強くなる”。




◎指摘することは「否定」ではない


伸びない習慣を見つけたら、はっきり伝えます。

「その行動を続ける限り、今のまま変わらない。行動を変えた瞬間から、君は変われる。」

「カッコ悪い自分よりも、カッコいい自分になろう。」

指摘する目的は、否定することではなく “導くこと”。


指導者で未来が変わる伸びない子を変えるのは、身近な親では近すぎるがゆえに、厳しさを伝えきれないことがあります。だからこそ、どんな指導者に出会うかで、その子の未来は変わります。




KWU SENSHI JAPAN 札幌道場

(極真 札幌/極真 西区/極真 琴似)では、科学 × 鍛錬、心技体を向上させる空手道を指導しています。


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■ 参考文献 / 引用(科学的根拠)

・Berglas, S., & Jones, E. E. (1978).

Self-handicapping: The paradox that isn’t.


・Bandura, A. (1977).

Self-efficacy: Toward a unifying theory of behavioral change.


・Ginsburg, K.R. (2007).

The Importance of Play in Promoting Healthy Child Development and Maintaining Strong Parent-Child Bonds.


・Piaget, J. (1932).

The Moral Judgment of the Child.


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