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身体を鍛錬し続けることの重要性



私が空手道を志し、長く稽古を積んできて分かったことは、

「精神は、肉体の上に宿る」という事実です。



精神と肉体は独立したものではなく、

一つの統合体だと強く感じています。



空手を続けてきた中で、

この現実を何度も見せつけられてきました。



どれだけ「気持ちは強い」と言っても、

どれだけ「根性があります」と自分を信じていても、

身体がついてこなければ、人は必ず折れます。



私自身、東京で修行していた2年目に椎間板ヘルニアになり、

左脚がほとんど動かなくなった時期がありました。


そのときは、さすがに心が折れかけました。



また、これまでにも怪我で身体が弱り、

空手の道を去っていく仲間を何人も見てきました。



経験上、

弱い身体に強い精神が宿ることは不可能ではありませんが、それは極めて難しいことだと感じています。



身体を鍛えるとは、筋力をつけたり、

見た目を良くするためだけの行為ではありません。



それは、

自分の限界と向き合い、

その一線を自らの意志で押し広げていく修行です。



身体が重い日があります。

脚が鉛のように動かない日があります。

疲れ果て、稽古を休みたくなる瞬間もあります。



そのとき心は必ずこう囁きます。

「今日は休んでも良いですよ。」

「無理する必要はないですよ。」

「一度休んでも大して変わりませんよ。」



そして、人はここで二つに分かれます。

毎回この心に負け、限界手前で辞める人と、

毎回この心に打ち勝ち、限界をほんの一歩だけ超える人です。



この差は、その瞬間だけ見れば誤差のようですが、

一年後には明確な差となり、

五年後には埋められない距離となり、

十年後には“別の人生”と呼べるほど違いが生まれます。



これは空手だけの話ではなく、

私は「人生そのものだ」と実感しています。



数ヶ月間、新規予約や入門者がまったく入らない。

病気、転勤、移住などで退会が続き、売上が大きく落ちる。

トラブルが重なり、心が折れそうになる。

口座の残高がみるみる減っていくこともあります。



そんな時でも、身体で限界を超える体験を積んできた人は、精神の限界に直面したときでも、

同じように一歩だけ前に出る力を発揮できます。



苦しいときがありますし、逃げたいときがありますし、

やめたくなるときもあります。


しかし、身体は覚えています。


「それでも私は前に出ました。」

「それでも私は立ち続けました。」


この“身体に刻まれた記憶”こそが、

人を精神的な崖っぷちから救い出します。



そして、身体を鍛えることは、

自己規律が最も正直に現れる場所でもあります。



決まった時間に起きること。

決まった稽古をこなすこと。

決まった食事で身体を整えること。



この「当たり前を守り続ける力」が、

必ず人生のあらゆる場面に広がっていきます。



身体を制御できない人が、

感情を制御できるでしょうか。

欲望を制御できるでしょうか。

怠け心を制御できるでしょうか。



私は、できないと思っています。



逆に、身体を制御できる人は、

無意識のうちに感情も、欲望も、恐怖も、

そして人生そのものもコントロールできるようになります。


私自身、まだまだ修行の身ですが、強くそう感じています。



空手を通して、一つ確信していることがあります。

強くなった子どもは、技術だけが伸びたのではありません。

生きる姿勢が変わり、目が変わり、言葉が変わり、

人への向き合い方そのものが変わっていきます。



それはすべて、

身体を律する習慣が、そのまま心を律する力に変わった結果です。



私が空手から学んだのは、

強さとは気合でも才能でもなく、

身体に刻まれた「逃げなかった回数」だということです。



勝った日よりも、調子が良い日よりも、

むしろ思うようにいかなかった日に、

それでも逃げずに立ち続けた回数こそが、

人の本当の強さを育てていきます。



身体は、決して嘘をつきません。


逃げた回数も、踏み込んだ回数も、

すべて正確に刻まれていきます。



だからこそ、身体を鍛えることは、

肉体的に強くなるためだけではなく、

最も確実で、最も本質的な「心の教育」だと私は考えています。



お子さまがこれから先、

うまくいかない壁にぶつかったとき。

自信を失いそうになったとき。

逃げたくなる瞬間が来たとき。



そのとき支えになるのは、

知識でも、言葉でもなく、

これまで身体に積み上げてきた

「逃げなかった記憶」そのものです。



その記憶は、

大人になっても、社会に出ても、

人生のどんな局面でも、

一生、背中を押し続けてくれる力になります。



正に「心技体」を強くすることこそが、

武道の大きな価値だと私は思っています。



私もまだまだ修行の身です。

日々精進していきます。





極真世界連合戦士 札幌道場


道場主 今野佑人




住所:札幌市西区琴似四条7丁目2-11 サッソンビル1階

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