飲酒が身体に与える“本当のダメージ | 札幌 琴似
- 今野佑人
- 12月2日
- 読了時間: 4分
腸・筋合成・代謝を守るための科学的セルフケア
年末年始は飲み会が増え、普段よりアルコールを摂る機会が多くなります。
しかし、飲酒が身体に与える影響は「酔う」だけではありません。

パーソナルトレーニングやピラティス(マシンピラティス)をご利用いただく方には、
ダイエットしたい!
姿勢改善したい!
ヒップアップしたい!
美脚!!
といった目的の前に、
“身体の内部で何が起きているか” を正しく理解していただくことが大切です。
ここでは 栄養療法 × パフォーマンス指導の立場から、アルコールが腸・代謝・筋肉にどのような影響を及ぼすか、そしてどう守るべきか を科学的に解説します。
■ 1. アルコールは“代謝の補因子”をごっそり奪う
アルコールは肝臓で
ADH → ALDH → MEOS
という3つの代謝ルートを通ります。
その際に大量に使われるのが、
・ビタミンB群
・亜鉛
・鉄
・マグネシウムこれらは「代謝酵素の補因子」。
つまり飲むだけで、体内の栄養が高速で失われる ということです。
その結果、
・朝のだるさ
・むくみ
・低血糖
・頭痛
・睡眠の質低下
・炎症の悪化
といった不調がまとめて起こります。
これはトレーニングしている人にとっても大きなマイナスです。
■ 2. 一番ダメージを受けるのは“腸”
意外かもしれませんが、アルコールが最初にダメージを与えるのは 肝臓ではなく腸 です。
アルコールは腸壁の“タイトジャンクション”(細胞の継ぎ目)を緩め、腸バリアにすき間を作ります。
さらに、腸粘膜のエネルギー源であるグルタミンの吸収が低下。
これによって腸の修復力が落ちます。
その結果、
・消化力の低下
・免疫低下
・腹部の張り
・慢性炎症
・栄養吸収の悪化
が連鎖的に進行します。
腸が弱ればパフォーマンスも全て落ちます。
■ 3. トレーニング後の飲酒は“筋合成を止める”
特に注意が必要なのが トレーニング後のアルコール です。
運動直後は筋肉を修復し強化するために筋タンパク合成(MPS)が最大化する時間帯。
しかしここにアルコールが入ると、MPSは確実に低下 します。
・プロテインを飲んでも最適化は不可能
・筋肉がつきづらい
・疲労が抜けにくい
・ケガが治りにくい
ヒップアップ・美脚・姿勢改善など、どの目的であっても成果が遠のきます。
■ 4. トマト(リコピン)とクルクミンの働きは別もの
アルコール対策で人気が高いリコピン(トマト) と クルクミン(ターメリック)。
どちらも有効ですが、守る場所が違います。
● トマト(リコピン)・活性酸素(ROS)を除去
・肝臓の酸化ストレスを軽減
・二日酔いのだるさ
・頭痛を減らす
※トマトジュースは吸収率が高い
● クルクミン・肝炎症(NF-κB)の抑制
・胆汁分泌をサポート
・慢性的な飲酒にも強い
※ブラックペッパー+脂質で吸収率UPつまり
酸化ストレス=リコピン
炎症=クルクミン
という分担で使うのが最適です。
■ 5. 88-Performance. 推奨 “守りながら飲むセルフケア”
● 飲む前・ビタミンB群
・亜鉛
・マグネシウム
・クルクミン(黒胡椒)
・トマトジュース
● 飲んでいる最中
・レモン or 黒酢+蜂蜜
・枝豆、豆腐、卵料理(タンパク+電解質)
● 帰宅後・グルタミン
・シンバイオティクス
・味噌汁
・電解質補給
● 翌朝
・トマトジュース
・クルクミン
・軽めの炭水化物
これを習慣にするだけで、翌日のコンディションは劇的に変わります。
■ まとめ
アルコールは
「栄養を奪う」
「腸を壊す」
「筋合成を止める」
という三重のダメージを与えます。
ですが、正しい知識と対策を用いれば身体を守りながら飲むことは可能です。
ダイエット、姿勢改善、ピラティス、パーソナルトレーニングに取り組む方こそ、飲酒との付き合い方は成果に直結します。
年末年始、ぜひ今日から“守りながら飲む習慣”を取り入れてください。
パフォーマンスコーチ
今野佑人
【パーソナル×ピラティス×栄養指導】
88-Performance.
札幌市西区琴似四条7丁目2-11 サッソンビル1階
TEL:011-590-0725





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